ホームステイのアドバイス

1. ホームステイを始める前に

ホームステイの意義
ホームステイは、あなたが外国の家庭に滞在することにより、その国の風俗・習慣・伝統・文化に触れ、外国の人々とのコミュニケーションをはかり、国際的交渉に必要な感覚を養う機会です。
ホストファミリーについて

本ツアーのホームステイは、ペイイングホームステイ形態です。ホストファミリーに滞在費を支払い、部屋と規定回数の食事の提供が義務付けられておりますが、ホテルのようなサービスを提供するものではありません。またホストファミリーは、家庭によって人種・家族構成・宗教・ロケーション・住宅環境・経済力などは様々ですが、国際理解と相互親善の趣旨のもと、積極的に協力を申し出た善意の家族です。各学校や手配先の担当スタッフが、プログラムの趣旨・目的に合い、かつ一定水準以上の経済的余裕があるファミリーと面接や家庭訪問などを行った上で登録をしています。

宿泊費を支払って泊まっているという意識ではなく、家族の一員として受け入れてもらっている感謝の気持ちを忘れずに過ごしましょう。週末の余暇を一緒に過ごす等は、あくまでホストファミリーの厚意によるものですので、強要することはできません。日本とはまったく異なる場所での生活ですので、滞在中には、日本の文化や習慣、価値観とは異なる場面に遭遇するかもしれません。異文化を理解し尊重することが、ホームステイ滞在をする目的のひとつであることを忘れずに、一方的に拒否するのではなく、コミュニケーションを通して解決するように努めてください。

共に生活するすべての人が心地よく快適に過ごせるように心がけましょう。

ホストファミリーの選定と決定、変更について

ホストファミリーは、各学校や手配先の担当スタッフが登録されたファミリーの中から、みなさまの希望に一番合うファミリーを選定してご紹介しますが、すべての希望に応えられるわけではありませんので、あらかじめご了承ください。(動物アレルギーのある方にペットのいるご家庭をご紹介することはありません。)
ホストファミリーの決定は、ご出発7~3日前頃となります。決定しましたら詳細をお送りしておりますが、春・夏休みのピーク時やお申込みが遅れた方は、ご出発間際になる場合があります。
受入れ家庭の好意により成り立つホームステイプログラムですので、人種や家族構成などを理由とした参加者の一方的な希望によるホストファミリーの変更はできません。気になる点などがございましたら、担当スタッフにお問い合わせください。
また、ホストファミリーは一般のご家庭ですので、家庭の事情(不慮の事故や家族の病気、天災など)で急に受入れができなくなる場合があります。その場合は、別のご家族をご紹介いたしますので、あらかじめご了承ください。

2. ホームステイを成功させるための7か条

① 積極的に話しかける
ファミリーから質問をされて、答えを英語で返すことができず、困ってしまい黙り込んでしまうことがよくあります。自分から質問をすれば話は弾みますから、英語を上手く話せないからといって黙り込まず、積極的に話をするように心がけましょう。初めは、英語に自信がなければ身振り手振りなど体を使ったジェスチャーでOKです !
② 家族の一員であることを忘れない
ホストファミリーはあなたをお客様としてではなく「家族の一員」として迎え入れます。家族の一員として、遠慮せずに家族の話し合いや団欒にも積極的に参加し自分の考えや意見をはっきり伝えましょう。
③ 郷に入りては郷に従え
各国、各家庭の習慣は本当に様々です。日本の考え方や習慣に合わないことがあるかもしれませんが、その国、その家庭のルールを守って生活するように心がけましょう。
④ 聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥
日本人は内容がわからなくても、ついわかった振りをしてしまいがちです。内容がわからないまま放っておくと重要な事柄を聞き逃してしまったり、揉め事の原因になることがあります。ホストファミリーは慣れていますので、恥ずかしがらずに理解できるまで何度でも聞き返し、あいまいな返事はせず「Yes/No」ははっきりと伝えましょう。
⑤ 自分の気持ちを表現する
ホストファミリーはいつもあなたのことを気にかけてくれていますが、日本人のように目や態度を見て気持ちを察してくれることはありません。嬉しいとき、楽しいときは笑顔で、哀しいとき、辛いときはなぜそのように感じるのかを言葉で伝えましょう。
また、親しき仲にも礼儀あり ! 感謝の気持ちは、心の中に秘めているだけではなく、きちんと言葉にして伝えてください。挨拶も重要です。
STEP(Smile/Thank you/Excuse me/Please)を忘れずに、恥ずかしがらずに言いづらいと思うことこそ、正直に自分の気持ちを表現しましょう。
⑥ 友人のファミリーと比較しない
個々の家庭が千差万別なのは、万国共通です。あなたの家庭と、お隣の家庭がまったく同じということはないはずです。ホストファミリーの家庭でも生活環境、住宅環境、家族構成などに違いがあるのは当然のことです。外から見たファミリーの形態にこだわり、他人のファミリーを羨ましがるのではなく、もっと内側に目を向け、どうしたらファミリーと楽しく生活できるかを考え、自ら積極的に行動するようにしましょう。
⑦ 話のネタを持っておく
積極的に話しかけよう ! と思っていても、話すこと(ネタ)がなければ難しいものです。まずは、自己紹介としてあなたのこと、あなたの家族のこと、趣味や興味のあること、学校や仕事のことなど、英語でどのように表現するか書き出してみてください。家族や日常生活、住んでいる地域の写真などを持って行くのもいいでしょう。また、口下手な方は滞在中もその日にあった心に残る出来事などをメモして、ファミリーに話してもよいでしょう。

ホームステイ中のマナーとルール

自室の使い方・貴重品の管理
部屋は常に整理整頓を心がけ、定期的に掃除をしてください。毎朝出かける前にはベッドメイキングも忘れないようにしましょう。また、無断で部屋に飾られている物や備品を動かしたり、ポスターを貼ったりしないでください。基本的に部屋には鍵はついていません。パスポートや現金、パソコンやデジタルカメラなどの貴重品はスーツケースの中に入れて鍵をかけて管理してください。特に小さな子どもがいる家庭では、親の目が離れた間に、子どもが部屋に入り、遊んで貴重品を壊してしまうということもありますので気をつけてください。
食事・手伝いについて
海外の食生活は日本に比べると一般的に大変質素です。量は多くても内容や品数、味付けなどに不満を持つことがあるかもしれません。朝食はシリアルやパンを各自食べて出かけ、昼食はプログラムによりますが、ファミリーが用意してくれる場合でもチーズを挟んだだけのサンドウィッチ、夕食はファーストフードやピザ、冷凍食品などの場合もあります。また、国によっては昼食をたくさん食べ、夕食は簡単な食事で済ませることもあります。たとえ不満があっても、ファミリーが同じ食事をとっている限り、提供される食事は現地での日常の食事です。初めて目にする料理や口にする料理もあるかもしれませんが、異文化体験という意味でも挑戦してみましょう。また、食物アレルギーや嫌いな食べ物については、事前に必ずファミリーに伝えてください。量の多い・少ないなども遠慮せず伝えましょう。海外では夕食の時間が17時~18時など早いファミリーも多いため、事前に確認し、時間に遅れる場合や食事がいらない場合は、必ずファミリーに連絡してください。
ファミリーと交流を図るためにも、お手伝いは積極的に行いましょう。何をしていいかわからない場合は、「何か手伝うことはある?」と声を掛けてみましょう。少なくとも食事が終わったら、使った食器は自分で片づけるといった心遣いは必要です。ファミリーに日本食を作ってあげたいという方は、必ず一言断ってから台所を使うようにしましょう。火事などの危険を考え、台所の使用を禁止しているファミリーもいます。また、冷蔵庫にある食材を使う・飲み物を飲む場合もファミリーの許可を得るようにしてください。 食事が終わったら「Thank you for ○○(lunchやdinnerなど)」の言葉も忘れずに !
バスルームの使い方
海外では、洗面所、シャワー、トイレがひとつにまとまっている場合が多いので、一人が利用していると、その間他の人は待たなければなりません。シャワーを浴びる際は、ファミリーに声を掛けてから利用するようにしましょう。また、海外では水を非常に大切にしています。一般的に浴槽がある場合でも、浴槽にお湯を張って入ることはありません。シャワーカーテンの裾を浴槽の中に入れ、浴槽の中で髪や体を洗い、10分程度で済ませるようにしましょう。一般家庭では、沸かしたお湯をタンクに貯めて使用していますので、長時間使用するとお湯が出なくなる可能性があります。後から利用する人のためにも、バスルームを出る際は、落ちた髪の毛などはきれいに掃除してください。
バスルームは使い終わったらすぐに空けましょう。化粧水をつけたり、髪を乾かしたりするのは自分の部屋で行うか、バスルームの扉を開けてから行いましょう。
※シャンプーなどの消耗品は、各自の負担となります。
洗濯
洗濯の方法はファミリーによって異なります。必ず確認し指示に従ってください。ファミリーが洗濯をしてくれる場合、決められた曜日などに自分で洗濯をする場合などがあります。海外の多くの家庭では週に1~2回まとめて洗濯をします。また、洗濯機も日本の物とは違い、動きが荒く、洗濯後は乾燥機にかける家も多いですので、デリケートな素材や縮みやすい素材の洋服などは気を付けてください。洗濯ネットがあると便利です。
下着などを手洗いしたい場合は、バスルームで洗ってよいか、どこに干したらよいかをファミリーに確認してください。
電話・インターネットの使用
ファミリーの電話を使用する場合は、必ず許可を得てください。市内通話が無料の都市もありますが、長電話は禁物です。電話代がかかる場合は、その場で実費を支払ってください。日本への国際電話は、国際テレフォンカードやプリペイドカード/コーリングカードなどを利用するか、コレクトコール(料金相手払い)を利用しましょう。緊急の用件や特別な事情がない限り、食事中や深夜の電話、頻繁な国際電話などは避けましょう。日本から掛けてもらう場合も、時差を考え、ファミリーに迷惑のかからないよう気を付けてください。
インターネットを利用する場合も、ファミリーに許可を得てください。インターネットを利用できる家庭は増えていますが、日本ほどWi-Fiは普及していません。スマートフォンなどを利用してSNSなどを利用したい方は、海外で利用できるルーターを借りて行くことをお勧めします。また契約上、利用可能な通信量に制限が設けられている家がほとんどですので、許可なしに動画やゲームをダウンロードするのはやめましょう。
※インターネットの利用については、一部有料の場合があります。
アルコール・喫煙
国や州によって飲酒や喫煙の年齢制限が異なります。18歳以上という場所もありますし、アメリカの多くの州のように21歳以上という場所もあります。18歳以上から飲酒や喫煙が許可されていたとしても、日本では20歳からとされていますので自重しましょう。また、逆に20歳でも許可されていない場所もありますので気を付けてください。加えて、屋外での飲酒を厳しく規制している国や州もありますので、注意してください。
家庭内にお酒を持ち込む場合は、必ずファミリーの許可を得てください。部屋で隠れてお酒を飲むことも厳禁です。また、深夜に酔って家に帰り、迷惑をかけることがないよう気を付けてください。
海外では、公共の場での喫煙が厳しく制限されている場合が多いので注意してください。歩きたばこも規制されています。喫煙をする場合は、喫煙場所を確認してください。また、ホームステイ先でも屋内で喫煙を許可する家は、ほぼありません。喫煙したい場合は、ファミリーに確認しルールを必ず守ってください。火の元には十分注意し、吸殻の後始末も責任を持って行いましょう。
海外での飲酒や喫煙の罰則は大変厳しいですので、渡航先の法律や規律を確認し必ず順守してください。
外出・外泊や友人の訪問・宿泊について
無断外出や無断外泊はファミリーが心配しますので絶対にやめましょう。外出・外泊をする場合は、必ず「誰と・どこに行くのか」「いつ帰るのか」を告げてください。
また、友人をホームステイ先に招待したいときは、事前にファミリーに相談し許可を得てください。無断で友人を招き入れたり、宿泊させたりするのはやめましょう。

その他注意事項

玄関のスペアキーを預かった場合
玄関のスペアキーを預かった場合には、絶対に失くさないように気を付けてください。万が一、紛失した場合、玄関の鍵そのものを取り替えたり、スペアキーを作る代金を弁償する必要があります。
故意や過失により備品などを破損・損傷した場合
故意や過失により備品などを破損・損傷した場合、弁償の義務があります。海外旅行保険でカバーできるものもございますので、ご加入の保険会社にご相談ください。
病気や怪我をした場合
病気や怪我をした場合は、まずホストファミリーに相談しましょう。病院に行く必要があるときは加入している海外旅行保険会社に連絡をし、近くの病院を紹介してもらいましょう。

ホームステイに関して何か問題が生じたときは、早急に現地サポートスタッフ、弊社に申し出てください。
現地で起こった問題は、帰国後では何ら対処することができません。充実した滞在にするためにも、問題は現地で解決するようにしましょう。

Q. ホームシックになったら?

到着してすぐは、時差による疲れや言葉が通じない不安などから、ホームシックになる方が多くいらっしゃいます。慣れない環境、知らない人たちに囲まれての暮らしは、誰しも辛いものですが、3日もすれば友人もでき自然に治ってしまうものです。 あまり深刻にならずに、「今は辛いけど、しばらく頑張ろう!」と前向きに自分を励ましましょう。どうしても辛い場合は、日本にいる家族や友人に頼るのではなく、近くにいるホストファミリーやスタッフに相談してください。良いアドバイスを得られるでしょう。